旅行に行ったら食べたい!世界のおすすめフード 第3弾 ~ロシア~

旅行に行ったら食べたい!世界のおすすめフード 第3弾 ~ロシア~

世界で食べられている美味しい料理や変わり種の料理などを探してご紹介!

第3弾は、寒さの厳しい国ロシアです。

ロシア連邦について

ロシア連邦は、皆さんご存じの通り世界最大の国土面積を持つ国で、その大きさは日本の約45倍にもなります。しかし、以外なことに人口は1億4,600万人程と、日本の人口より少し多いくらいです。

ロシアという国のイメージで真っ先に上がるのが「冬の寒さ」かと思いますが、シベリア地域にある「オイミャコン」という村では、1920年代に氷点下71.2度という低温を記録したことがあるそう。
北海道の最低記録でも氷点下41度のようなので、いったいどんな環境になるのか、まったく想像ができません。
ロシア料理を調べると、スープ料理がよく見られることから、温かい料理が発展した背景には、寒冷な気候も関係しているのかもしれませんね。

前回取り上げた中国よりも広い国土があるため、ロシアに暮らす人々の人種・民族はさまざまです。

旧ソ連の時代になり、アジア圏からヨーロッパ圏までの広い土地を有した結果、異なる文化や民族を抱える国となり、ロシア連邦が成立した頃には、多様な食文化が発展した国となりました。

アジアからは水餃子の「ペリメニ」、コーカサス地方からはバーベキューの「シャシリク」、中央アジアからは「プロフ(ピラフ)」、ウクライナ発祥のスープ「ボルシチ」など、今ではロシア料理の代表ともされている料理は、そんな広い国土から生まれたようです。

ロシア料理の定番といったらこれ!「ボルシチ」

ビーツ、タマネギ、にんじん、キャベツ、トマトなどの野菜に、牛肉やハーブを加えて煮込んだ具沢山なスープ。

砂糖大根(てんさい)の一種であるビーツは、なんとほうれん草の仲間だそう。赤い見た目が特徴で、スープに入れることで赤い色素が水に溶けだし、見た目にも食欲をそそる色鮮やかなスープに仕上がります。

色素は、ベタシアニンというポリフェノールの一種で、ビタミンCやEと同じくらいの抗酸化作用をもっています。
その他にもカリウムや鉄などのミネラル類や、葉酸他さまざまなビタミン類なども含まれており、体に良い野菜として日本でも知られるようになってきました。
旧ソ連の一部であったウクライナが発祥の料理とされていますが、今ではロシア全土に広がり食べられているそうです。

各家庭それぞれのレシピがあり、さまざまなアレンジができる料理です。
野菜の栄養素もまるごと摂れて、お腹も満たされるので、家庭料理としてはとても良い一品です。

味付けはシンプルに塩と胡椒を使用しますが、ロシアのサワークリームである「スメタナ」をアクセントに投入することも多いそう。
肉とさまざまな野菜から出る味が、厳しい冬の寒さの中でも体を温めてくれそうです。

ボルシチ

これを食べれば貴族の気分に!?「ビーフストロガノフ」

18世紀に実在した「ストロガノフ伯爵」のために、フランス人のシェフが考案したとされる言われている料理です。

牛肉、タマネギ、キノコをバターで炒め、スープやスメタナを加えて煮込んだもので、その見た目は日本人にも馴染みのあるクリームシチューのよう。

今では、デミグラスソースを使った茶色いものもありますが、基本的には生クリームやスメタナを使用し、出来上がりは白っぽい見た目になります。

ロシアでは主にマッシュポテトを付け合わせとして食べることが多いそうです。
フランス料理の影響がある一品ということですので、これを食べることで昔の貴族の食生活の一端が垣間見れるのではないでしょうか。

ビーフストロガノフ

日本人が考えるロシアのパンと言えばこれ!「ピロシキ」

さまざまな具材を詰めて油で揚げたりオーブンで焼いたりした総菜パン。
本場ロシアでは、揚げるよりも焼いたピロシキの方がスタンダードのようです。

家庭では生地から作り、中に入れる具材は千差万別で、肉や野菜、チーズなどのしょっぱい味付けのものから、果物やジャムを入れた甘い味付けのものまで、本当にさまざまです。
日本の総菜パンも多種多様な具材がありますから、バリエーションが豊かになるのもうなずけますね。

食事としてもおやつとしても食べられているピロシキですが、ちゃんとした食事の場でも前菜としてだされることもあるそう。

また、街中ではピロシキを売る屋台があちらこちらで見かけられるほか、ホテルの朝食ビュッフェやファストフードのお店でも売られているそうです。
ロシアに行ったら、色々なお店のピロシキを食べ比べてみたいですね!

ピロシキ

家庭でつくるおやつの定番!「ブリヌイ」

ブリヌイとは、ロシア風クレープのこと。
ロシア人の母の味とも言われることがあり、家庭でよく作る軽食です。

ジャムやスメタナを乗せて食べる人が多いそうですが、ひき肉やイクラを乗せて食べることもあるそうです。
ピロシキと同じようにアレンジの自由度が高いお料理です。

イクラと言えば、日本では鮭の卵をほぐして醤油漬けにしたものをイクラと呼んでいますが、ロシア語では魚の卵を総称してイクラと言うそうです。

もしもロシアで鮭の卵を食べたい時は「クラスナヤ イクラ(赤いイクラ)」と言いましょう。
また、チョウザメの卵であるキャビアもイクラとなりますので、お店で注文する際は「黒いイクラ」と言うことになります。

ブリヌイ

 

以上、ロシア料理のほんの一部をご紹介しました。

冒頭でも触れたように、ロシア料理にはたくさんのスープ料理があり、これも国の広さゆえなのかと改めて感じさせられました。

日本とも国境を接している近い国ではありますが、首都のモスクワはヨーロッパ圏にあるため、少々遠いイメージを持っていました。ですが、料理を通して興味が出てきました。

日本国内にもロシア料理のお店が多数あるようですので、興味を覚えた方は、お近くのロシア料理店を探すことから始めてみてはいかがでしょうか。

著者アイコン著者紹介

特定非営利活動法人 日本成人病予防協会
全国各地で様々な対象者の方向けの講演会を行ったり、執筆活動を行うなど精力的に活躍する当協会の健康管理士、管理栄養士が担当しております。
それぞれ得意の分野を活かし、今知りたい「食や健康」をお届け!
毎月の食Doのテーマや、食Do執筆の裏側を公開する「裏食Do!」(アメブロ)Instagramなどもぜひお楽しみに!!
監修:日本成人病予防協会 会長 医学博士 片野 善夫          

       
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