菜の花って何の植物?苦み和らぐ!菜の花の白和えレシピ

菜の花って何の植物?苦み和らぐ!菜の花の白和えレシピ

春の訪れを告げる、代表的な食材の1つに、菜の花があります。

ほろ苦さという特徴を活かし、お浸しや和えもの、炒めものなどで春の味覚を楽しむ方も多いのではないでしょうか。

今回は、お子様やほろ苦さが苦手な方にもオススメの「菜の花の白和え」レシピをご紹介します。

 

 

「菜の花」は特定の植物ではない?!◯◯の花のこと!

菜の花という特定の植物があるわけではありません。アブラナ科アブラナ属すべての花のことを菜の花と言います。

アブラナ科アブラナ属には、キャベツやブロッコリー、カリフラワーなどの野菜も含まれ、これらの野菜の花や蕾も菜の花と言えます。

実は栄養素が高い!菜の花に含まれる栄養素

私たちがスーパーで見かける菜の花は、若い茎と蕾の部分です。

花を咲かせる前の状態である菜の花は、これから成長するために必要な栄養素を豊富に含んでいるため、栄養価が高いのも特徴です。健康に欠かせないビタミンC、β-カロテン、葉酸、カリウム、食物繊維などが豊富に含まれています。

ほうれん草との比較(可食部100g当たり)

菜の花(和種なばな) ほうれん草
エネルギー(kcal) 34 18
タンパク質(g) 4.4 2.2
炭水化物(g) 5.8 3.1
食物繊維(g) 4.2 2.8
脂質(g) 0.2 0.4
カルシウム(mg) 160 49
ビタミンC(mg) 130 35
葉酸(μg) 340 210
β-カロテン(μg) 2,200 4,200
カリウム(mg) 390 690

<出典:「日本食品標準成分表2020年版(八訂)>

 

野菜の中でもトップクラス!ビタミンC

免疫力UP、美肌にも欠かせないビタミンCは水溶性ビタミンです。長時間茹でたり、水に浸しすぎたりすると流れ出てしまうのでご注意を!

 

油との相性ばっちり!抗酸化作用でお馴染み β-カロテン

体の中でビタミンAに変わるβ-カロテンは、油とともに摂取することで吸収率が高まります。炒めものや、ドレッシングとの相性もばっちりなので、サラダにして食べるのもよいですね。

 

妊婦さんだけじゃない!貧血予防に欠かせない 葉酸

細胞の増殖に重要な葉酸は、妊娠中に欠かせない成分としておなじみです。ただ、葉酸は赤血球がつくられる時にも使われるので、妊婦さんだけでなく老若男女問わず摂りたい成分です。

 

ピリッとした辛味の成分!イソチオシアネート

胃の働きを助けて消化を良くしたり、血行を良くする成分として知られています。

 

野菜の中でトップクラス!食物繊維もたっぷり!

水溶性食物繊維よりも不溶性食物繊維の方が多く含まれるため、水分補給しながら食べることで便秘解消へと繋がります。食物繊維は水分を吸収して膨らむため、食べ過ぎ防止にも役立ちます!

菜の花の摂取量の目安は?食べ過ぎるとどうなる?

栄養たっぷりの菜の花ですが、やはり食べ過ぎは良くありません。一日の摂取量の目安は、成人で約1/2束(約50~60g)とされていて、食べ過ぎると、腹痛や下痢を引き起こすと考えられます。前述の通り、菜の花は不溶性食物繊維を多く含むため、胃や腸の中で水分を吸収して膨らみ、腸を過剰に刺激してしまうからです。

苦味対策!美味しく食べるための下処理

苦味の正体は?

植物性アルカロイドポリフェノールイソチオシアネートなどがあります。

 

気になる「苦味」、下処理はどうすればよい?

水溶性の成分が流れ出てしまいますが、さっと茹でることで、苦味が軽減されます。

  1. たっぷりの水に塩を入れ(水1リットルに対して小さじ1が目安)、沸騰したら茎の部分を鍋に入れる
  2. 茎の部分を30秒茹でたら、蕾側も鍋に入れて更に30秒ほど茹でる
  3. 茹で上がったら、流水で粗熱を取り、手で水分を絞る

当協会管理栄養士 監修!菜の花レシピ

子どもも大好き!苦味和らぐ「菜の花の白和え」レシピ

甘みがある「白和え」にすることで、菜の花の苦味を和らげることができ、お子様や苦味が苦手な方にもオススメです。アーモンドの食感もポイントになっています!

材料(3人分)

  • 菜の花・・・1束(200g)
  • 素焼きアーモンド・・・10粒
  • 木綿豆腐・・・100g
  • すりごま(白)・・・大さじ1(量はお好みで調整)
  • 砂糖・・・大さじ1
  • 醤油・・・小さじ1

作り方

  1. 木綿豆腐をキッチンペーパーで包み、電子レンジで30秒加熱し、余分な水分を取り、冷ます
  2. 菜の花をさっと塩茹でし、食べやすいサイズに切る
  3. 素焼きアーモンドを粗みじん切りにしておく
  4.  ① が冷めたら、ボウルに移し、すりごま、砂糖、醤油を加えてよく混ぜる
  5. 全体を和えたら完成
  6. 副菜でありながら、タンパク質もビタミン・ミネラルも取れる「菜の花の白和え」をぜひつくってみてください!

【春の味覚シリーズ】他の記事はこちら

⇒たけのこの栄養素と選び方「たけのこの簡単和風リゾット」レシピ

⇒苦みがクセになる!「ふきのとうとベーコンのガーリック炒め」レシピ

⇒よもぎの栄養と使い方は?「よもぎの韓国チヂミ」レシピ

著者アイコン著者紹介

特定非営利活動法人 日本成人病予防協会
全国各地で様々な対象者の方向けの講演会を行ったり、執筆活動を行うなど精力的に活躍する当協会の健康管理士、管理栄養士が担当しております。
それぞれ得意の分野を活かし、今知りたい「食や健康」をお届け!
毎月の食Doのテーマや、食Do執筆の裏側を公開する「裏食Do!」(アメブロ)Instagramなどもぜひお楽しみに!!
監修:日本成人病予防協会 会長 医学博士 片野 善夫          

       
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