溶連菌感染症とは、溶連菌(溶血性連鎖球菌)による感染症です。溶連菌は、皮膚や粘膜に存在していることが多く、症状が現れない人もいます。
子どもに多い流行性の病気として知られていますが、大人でも発症するため油断は禁物です。
溶連菌感染症の症状は、潜伏期間2~5日を経て、38度以上の発熱やのどの痛み、全身倦怠感を伴います。また、イチゴ舌(舌にイチゴのような赤いブツブツができる)や全身に発疹が現れることもあります。
風邪だと思い込み、治療を受けずに放置していると、肺炎や糸球体腎炎、リウマチ熱、髄膜炎、敗血症などの合併症を起こすこともあるため、疑わしい症状が現れたら受診・治療をするようにしましょう。
また溶連菌感染症の場合、咳や鼻水の症状がでにくいという特徴などをおさえておくことも大切でしょう。
溶連菌感染症が“劇症化”すると、恐ろしい感染症「人食いバクテリア」とも呼ばれる「劇症型溶血性連鎖球菌感染症」になることがあります。
“劇症”とは、病気の進行が早く、症状がひどいことを意味する言葉で、A群溶血性連鎖球菌がのどの粘膜や傷口などから血液中に入ることで劇症化しますが、そのメカニズムは明らかになっていません。
劇症化しやすいのは、30歳以上の大人です。特に、免疫力が落ちている人や高齢者、妊婦などは劇症化しやすい傾向にあるため、注意が必要です。
初期症状は、発熱や悪寒、筋肉痛、四肢の激しい痛みや腫れ、血圧低下などで、発症後は劇的に進行し、四肢の末端から急速に組織が壊死していきます。
溶連菌が全身に拡がると多臓器不全などを起こし、数十時間で死に至ることもあるため、少しでも初期の症状に似ていると思った場合は、早急に病院で診てもらうようにしましょう。
溶連菌感染症の感染経路は、「飛沫感染」「接触感染」で、人から人へと感染していきます。
咳やくしゃみなどに含まれる溶連菌を吸い込むことにより感染します。
溶連菌感染症は、ほとんどの場合、飛沫感染が原因といわれています。
溶連菌が付着した手で口や鼻などを触れたことにより感染します。
溶連菌感染症を予防するためには、以下の事項を行うようにしましょう。
溶連菌が付着しているものを触った手で鼻や口を触ることで感染します。
溶連菌を体内に侵入させないようしましょう。
マスクは、飛沫感染やのどの乾燥を防ぐために有効です。
マスクは、使いまわしをせず一回ごとに破棄しましょう。
同じものを使用していると、感染者の溶連菌が付着して二次感染する恐れがあります。
別々のものを使用するようにしましょう。
運動不足や睡眠不足、過度なストレスなどは、免疫力を低下させてしまいます。免疫力を高めるためにも、生活習慣を見直すことが大切です。
また、免疫力を高めるためには食生活も重要です。体内の免疫細胞は、約7割が腸にあるため、バランスのよい食事はもちろんのこと腸内環境を整えるとよいです。
また、殺菌作用や整腸作用、抗酸化作用がある食材を積極的にとることで免疫力を高めるようにしましょう。
桜えびは、丸ごと食べられるため、カルシウムや食物繊維の一種であるキチン、カロテノイドの一種であるアスタキサンチンなどの栄養素を手軽に摂取することができます。
カルシウムは骨粗しょう症予防、キチンは整腸作用、アスタキサンチンは免疫機能向上作用があります。
今回は、免疫機能を高める小松菜と桜えびを使って、小松菜と桜えびのふりかけを作ってみましょう♪
溶連菌感染症予防におすすめの食材は小松菜で、旬は12~3月です。
小松菜には、β-カロテンが豊富に含まれているため、皮膚や粘膜を保護し、外部からの病原菌の侵入を防いで、免疫力を高める作用があります。
β-カロテンは脂溶性ビタミンのため、脂分と一緒にとり、吸収率を高めることがおすすめです。
また、小松菜に含まれるイソチオシアネートでも、免疫細胞である白血球を活性化して免疫力向上が期待できます。
材料() | 分量 |
---|---|
小松菜 | 1/2袋 |
桜えび | 10g |
かつお節 | 5g |
(A) すり胡麻 | 大さじ1 |
(A) みりん | 大さじ1 |
(A) 醤油 | 大さじ1/2 |
エネルギー(1人分):1.8kcal