いよいよチョコレートの祭典「バレンタインデー」も近づいてきましたが、みなさん、お目当てのチョコレートを購入することはできましたか?
チョコレートと一口にいっても、さまざまな形状や食感のものがあり、楽しみが広がります。そんなチョコレートが、何からどうやって作られているのか、みなさん知っていますか?今回は、チョコレートの原料となる「カカオ」についてご紹介します。
「カカオベルト」と呼ばれる栽培に適した、高温多湿な気候が分布する場所でしか育たないカカオ。
主な生産国は、その気候に該当するベネズエラやエクアドル、メキシコなどの中南米地域、ガーナやコートジボワールなどの西アフリカ地域、インドネシアなどの東南アジア地域となっています。
カカオは主に3種類に大別され、クリオロ種・フォラステロ種・トリニタリオ種という種類が、チョコレートの原料として生産されています。
この“種類”と“栽培地”によって、チョコレートの味は決まります。
ラグビーボールのような形をした「カカオポッド」と呼ばれる実を収穫できるようになるには、種をまいてからおよそ3~4年かかるそう。
そのカカオポッドの中にたくさん入っている白い果肉に包まれた種が「カカオ豆」と呼ばれる大事なチョコレートの原料です。
このカカオ豆の胚乳の中にココアバターという脂肪分が含まれます。
取り出したカカオ豆は、果肉ごとに木箱に入れたり、バナナの葉をかぶせたりして数日間発酵させ、さらに輸送できるように十分に乾燥をさせます。
この状態となって、ようやくチョコレートの原料として世界各地へと運ばれていきます。
こうしてカカオ豆を手に入れても、そのままでは美味しいチョコレートにはなりません。ここからさらに手間が加わります。
まずはカカオ豆をローストし、風味を引き出します。
豆そのものを直接ローストする方法と、荒く砕いて皮などの余分なものを取り除いてからローストする方法があり、豆の産地や状態を見て、丁寧に調整していきます。
そして、ローストしたカカオ豆を細かくすりつぶし「カカオマス」というペースト状にします。
このカカオマスにミルクや砂糖、ココアバターなどを混ぜ、型に入れて冷やし固めると、ようやくチョコレートが出来上がります。
粒子が細かければ細かいほど口当たりがなめらかになるので、練る作業というのがとても大事になるのです。
甘みの強いチョコレートは、食べすぎると鼻血が出る…と言われるなど、あまり体に良くないイメージがあるかと思います。
ですが、近年ではさまざまな研究も進み、カカオに含まれるカカオポリフェノールやテオブロミン、食物繊維など、体に有用な成分があることがわかってきています。
では、チョコレートを食べると、どういった健康効果が得られるのでしょうか。
カカオの代表的な成分で、苦みと渋みはこの栄養素によるもの。
高カカオのチョコレートが苦く感じられるのはそのため。
体内の酸化を抑えてくれるため、肌の老化や動脈硬化の予防効果が期待できます。
こちらも苦み成分なので、カカオポリフェノールと同様に、高カカオのチョコレートほど含有量が多くなり、苦みが増していきます。
血管を拡張する作用があるため血流が良くなり、冷え性の改善やリラックス効果をもたらします。
不溶性食物繊維の一種。
腸内環境を整え、便通の改善に効果がある。
この他、カカオにはカフェインも多く含まれています。
砂糖もミルクも少なめで、高カカオのチョコレートが体に良いからといって食べ過ぎると、カフェインによる不眠や頭痛が起きる可能性もあります。
何事も、ほどほどにしましょう。
スーパーでよく売られている板状のチョコレートに始まり、ちょっと高級感のある生チョコやトリュフ、ガナッシュなど、さまざまなチョコレートが売られています。
名称はよく耳にするけれど、イマイチ違いがよくわからない!という方も多いのでは。
チョコレートに生クリームを加えて乳化させ、なめらかな食感に仕上げたクリーム状のチョコレートのこと。
これを冷やし固めてココアパウダーなどをまぶしたものが「生チョコレート」と呼ばれ、球形に成形し、冷やし固めたものにさまざまなコーティングを施したものが「トリュフ」と呼ばれます。
ケーキなどにも使われるため、ガナッシュはチョコレート菓子をつくるのにおいて、欠かせない材料ともなっています。
通常のチョコレートよりも水分量が多いのが生チョコレートですが、日本国内で「生チョコレート」と名乗るには、日本独自に定める規約をクリアしなくてはいけません。
製品に含まれるチョコレートが占める割合や、水分量などが細かく指定されています。これからチョコレートを作って販売したい!という方は、要注意ですね。
今回は、とても手軽に作ることができるトリュフチョコレートのレシピをご紹介します!湯せんではなく電子レンジでチョコレートを溶かすため、簡単につくることができます!
さらに材料も3つだけなので、初めてつくる方にもおすすめです!
ガナッシュ
トッピング
トッピングはココアパウダーだけでなく、アーモンドプードルや抹茶パウダー、フリーズドライパウダーなどをかけると、カラフルで見た目もかわいくなるのでおすすめです!
また、ブランデーを加えると大人の味に大変身します!
今回は、カカオとチョコレートについてご紹介しました。
甘くて美味しいだけではなく、体にうれしい成分も入っているとしたら、とても嬉しいですよね。
とはいえ、糖分も脂肪分も多く含まれている食べ物ですので、やはり食べ過ぎることのないよう、量を決めて食べましょう!