身近だけど奥深いお茶の世界を知ろう④ ~半発酵茶(烏龍茶)の種類と特徴~

身近だけど奥深いお茶の世界を知ろう④ ~半発酵茶(烏龍茶)の種類と特徴~

前回はわれわれ日本人にとって一番親しみのある緑茶である不発酵茶について、その種類や特徴について紹介しました。

今回は、緑茶・紅茶に次いで国内消費量が高い半発酵茶である烏龍茶について、種類や特徴を紹介いたしましょう。

半発酵茶(烏龍茶)とは

茶葉を半分ほど発酵させたお茶のことを半発酵茶といいます。不発酵茶である緑茶と、発酵茶である紅茶とのちょうど中間にあたるお茶と言えるでしょう。その代表的なお茶が「烏龍茶」です。

烏龍茶は、生の茶葉を太陽光や室内で萎れさせ、その後の揺青(ようせい)という工程で茶葉に小さい傷を入れて発酵を促します。それにより生まれる独特の香りとスッキリとした後味が、烏龍茶の最大の特徴であり魅力と言えるでしょう。

烏龍茶

半発酵茶の主な産地と種類

四大烏龍茶の産地と言えば、福建北部、福建南部、広東、台湾です。

お茶の本場中国では、中国六大茶類という分類があり、酸化の度合いで低い方から、緑茶、白茶、黄茶、青茶、黒茶、紅茶の六つに分類されています。

中国六大茶類

大きく分けて半発酵茶とされているのは、白茶~青茶までとなりますので、この分類を利用して、半発酵茶の種類を紹介しましょう。

白茶(パイチャ)

白茶の特徴

「半発酵茶」の中で、一番発酵が進んでいないお茶の種類を「白茶(パイチャ)」と呼んでいます。
白茶は、「微発酵茶・弱発酵茶」とと呼ばれることもあります。

白茶の製造工程には「揉む」がなく、発酵が浅い状態で乾燥させて作ります。
新芽が芽吹いて白毛が取れないほど若いうちに摘採するため、白い毛が付いたままの姿から白茶と呼ばれているそうです。
果物のような香りが特徴です。

代表的な白茶

白豪銀針(ハクゴウギンシン)

ヨーロッパでも高級茶として知られている人気のお茶で、独特の香りを楽しむことができます。

白牡丹(パイムータン)

新芽に産毛が生えている様子が牡丹の花に似ていることから名付けられたお茶。香りが高く紅茶のようなスッキリとした味わいのため、欧米では「白い紅茶」とも呼ばれています。

黄茶(ファンチャ)

黄茶の特徴

白茶の次に発酵が進んだお茶を「黄茶」と呼びます。黄茶は、「軽微発酵茶」と呼ばれることもあります。(黄茶は、後発酵茶に分類される場合もあります。)

「黄茶」は、低い温度から徐々に温度を上げ、その後に徐々に下げるという特別な加熱処理をして作られます。この間に茶葉が発酵していきます。

この工程の後、途中まで発酵した茶葉は熟成の工程「悶黄(もんおう)」に入り、茶葉の中のポリフェノールが酵素なしで酸化されていきます。
「悶黄」により、緑色の茶葉は透明もしくは黄色に変わっていくため、「黄茶」と呼ばれています

つくり方が複雑なため、かなり高価なものが多いのですが、日本茶と違い同じ茶葉で何回も淹れられるため、考え方によってはお得かもしれませんね。

代表的な黄茶

君山銀針(クンザンギンシン)

黄茶の代表とされるお茶。針のような茶葉が特徴で、茶葉が茶柱のように立つのが有名です。

蒙頂黄芽(モウチョウコウガ)

とても貴重なお茶で、お茶の色はかなり薄いのですが、味は甘みや苦みもあり、コクのあるお茶です。

青茶(チンチャ)

青茶とは、烏龍茶に代表される「半発酵茶」です。

茶葉を摘採した後、ある程度発酵させて加熱処理し作られ、発酵度合は種類によって20~80%と幅がありますが、半発酵茶で一番多いのがこの青茶です。

代表的な青茶

閩北(ビンホク)烏龍茶

産地は、福建省北部で、武夷岩茶や閩北水仙が有名です。

香りは花や果実のようですが、しっかり焙煎しているものが多いため、味は非常に濃くて重いのが特徴です。

代表的なお茶は、大紅袍、肉桂、水仙などです。

閩南(ビンナン)烏龍茶

産地は、福建省南部で、安渓鉄観音が有名です。
茶葉の形は荒い粒状で緑色から褐色があります。お花のような強い香りと甘い味が特徴です。

代表的なお茶は、鉄観音、黄金桂、本山の他、様々な品種をブレンドした色種などもあげられます。

広東(カントン)烏龍茶

産地は、広東省で、高級茶として知られる鳳凰単叢(ホウオウタンソウ)が有名です。
茶葉は褐色で細長い形で、見た目では想像できないような、強く豊かな香りが特徴です。
味は苦めで、且つすっきりしています。

代表的なお茶は、鳳凰単叢、大烏葉、玉蘭香、蜜蘭香などです。

台湾烏龍茶

産地は、台湾で、凍頂や阿里山は丸まった粒状の清香系烏龍茶です。
文山包種(ブンサンホウシュ)と東方美人は細長い茶葉で、どちらも甘い香りと繊細な旨味があります。
豊かで様々な花の香りと、甘く爽やかな味わいが特徴です

代表的なお茶は、凍頂(トウチョウ)烏龍茶、東方美人、阿里山(アリサン)烏龍茶などです。

烏龍茶

以上、半発酵茶の代表的なお茶である、「烏龍茶」について、その種類や特徴、代表的なお茶を紹介させていただきました。

次回は、烏龍茶の効果と美味しい淹れ方をご紹介する予定です。

著者アイコン著者紹介

特定非営利活動法人 日本成人病予防協会
全国各地で様々な対象者の方向けの講演会を行ったり、執筆活動を行うなど精力的に活躍する当協会の健康管理士、管理栄養士が担当しております。
それぞれ得意の分野を活かし、今知りたい「食や健康」をお届け!
毎月の食Doのテーマや、食Do執筆の裏側を公開する「裏食Do!」(アメブロ)Instagramなどもぜひお楽しみに!!
監修:日本成人病予防協会 会長 医学博士 片野 善夫          

       
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