私たちが普段何気なく食べているごはんですが、ごはんはダイエットにも良い食品であることを知っていますか?
炭水化物は糖質とも呼ばれます。例えば、お米に含まれるデンプンは体内の消化酵素によってブドウ糖(グルコース)に分解されます。
グルコースは、体の主なエネルギー源となるものです。このグルコースは、水に溶けやすいので血液運搬が容易であり、細胞内で簡単に燃焼します。
同じエネルギー源となる脂肪はいったん燃えると大量の熱を放出しますが、なかなか燃焼しにくいという点でグルコースとは異なります。
また、体を構成する細胞の多くはグルコースと脂肪をエネルギー源としますが、脳はグルコースのみしか燃やすことができません。
成人の脳は性別、身長、体重に関係なく1日当たり約90gのグルコースを燃やします。
また、脳以外にも赤血球や神経細胞のようにグルコースを絶対的栄養とする細胞があり、その消費量は1日当たり約45gです。
この両者の合計である約135g/日が、人間が生きていくために必要なグルコースの量なのです。
お米には炭水化物だけではなく、タンパク質やビタミン、ミネラルなども含まれています。
お米のタンパク質は、他の穀類に比べて栄養価が高く、質が良いのが特徴です。
また、お米に含まれる炭水化物は非常に消化されにくいデンプンです。
このデンプンがお腹に入ると水分を含んで膨らみ、消化酵素の働きを受けにくくなり、過剰な糖の吸収を抑えます。
また、消化酵素の働きを受けにくくなるため消化吸収が遅くなり、血糖値が急激に上昇するのを抑えます。また、これにより体に脂肪を蓄えるホルモンの分泌も緩やかになります。
低炭水化物ダイエットがテレビや雑誌で話題となっていますが、実際はどうなのでしょうか。
低炭水化物ダイットとは炭水化物をできるだけ減らすダイエットです。実際に体重はすぐに減るのですが、体脂肪はあまり減らずに体から水分が抜けてしまいます。
また、糖質をとらずにいると、糖質の代謝が悪くなりインスリンというホルモンの働きが悪くなります。
太ることを気にしてごはんを食べないでいるのは、かえって代謝を悪くし、太りやすい体を作ることになってしまうので、低炭水化物ダイエットはあまりオススメできません。
また、②でも述べたように、ごはんは血糖値の急激な上昇を抑え体に脂肪を蓄えるホルモンの分泌も緩やかになるということからも、ごはんはダイエットにも適しているといえるのではないでしょうか。
私達日本人が昔から食べているごはん食ですが、ごはん食には良い所が沢山あります。
日本では、ごはんでなくとも主食としてパンやパスタなどの小麦製品も手軽に食べることができます。
ごはんは炊くのに時間がかかるということや、太るのではないかという心配から、ごはんを食べるとこが少なくなってきてはいないでしょうか。
しかし、お米は非常に質の良い栄養素を含んでいてダイエットにも向いている食材であると言えます。ごはん茶碗軽く1杯分のカロリーは、ショートケーキの1/2個、ラーメンの1/3杯分のカロリーとほぼ同じです。
ダイエットにはバランスの良い食生活と適度な運動習慣が大切です。ごはんを全く食べないダイエットではなく、ごはんとおかずの組み合わせや栄養バランスを考えて、しっかり栄養素を摂ってダイエットしたいですね。