胆石とは、胆汁の排泄路である胆管や胆のうの中で、胆汁成分が固まってできた固形物のことで、これによって生じる病的状態を胆石症といいます。
以前は気づかないケースが多かったのですが、超音波検査の進歩によって発見されやすくなりました。
胆石保有率は年々増加傾向にあり、成人の10人に1人は胆石をもっているとされています。
胆のうは肝臓で作られた胆汁を溜めておく働きがあり、西洋梨のような形をしています。胆汁は主に脂肪分の消化を助ける働きがあり、胆のうは必要に応じて収縮し、胆のう管から総胆管、総胆管から十二指腸へ胆汁を送り出します。
胆汁は肝臓で一日に600~800mlほどつくられます。
胆汁の流れが詰まったり、なんらかの異常によりスムーズに流れなくなると、体の皮膚の色が黄色くなる黄疸の症状が現れることもあります。
胆石のある部位により症状は異なります。胆のうに胆石がある場合は自覚症状を感じないこともありますが、食後に上腹部の不快感や腹部膨満感が現れる人もいます。
また、胆石が胆管を塞いでしまうようになると、みぞおちや右脇腹に周期的に激しい痛み(胆石仙痛)が現れます。
そのほか、吐き気や嘔吐、背中の痛みなども現れることがあります。
さらに、総胆管内で詰まると、筋肉にけいれんが起きたり、黄疸や細菌感染を招くこともあります。
特に、高熱が出たときは胆のう炎や胆管炎を併発している場合があるので注意が必要です。
胆石はコレステロール石と色素石の2種類に大別することができ、原因が異なります。
※欧米では、胆石ができやすい人として「5F」が知られています。
40歳代(Forty)、女性(Female)、肥満(Fatty)、白人(Fair)、多産婦(Fecund)の頭文字をとったものです。
日本においても、コレステロール石が胆石症のおよそ80%を占めています。
栄養素 | 作用 | 多く含む食べ物 |
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水溶性食物繊維 | コレステロールの吸収抑制、 胆汁の排泄 |
海藻類、りんご、昆布、わかめ、納豆 |
ビタミンC | 胆汁酸の合成に不可欠 | ブロッコリー、ほうれん草、じゃがいも |
今回は、しじみと水溶性食物繊維を多く含んだひじきを使って五目ひじき煮を作ってみましょう♪
しじみに含まれるタウリンは肝臓で胆汁酸の分泌を促進してくれます。
胆汁酸はコレステロールを排出する働きがあるので、胆石症の予防にしじみはオススメの食材です。
しじみの旬は7~8月、1月~2月で、夏の猛暑の時期のものは「土用しじみ」、冬の厳寒期のものは「寒しじみ」として知られています。
しじみは古くから肝臓に良い食材として知られていて、しじみに含まれるオルニチンは体内でアンモニアの解毒作用や疲労回復の作用があり、「二日酔いにはしじみが効く」といわれています。
また、アミノ酸スコア100で良質なタンパク質のため、消化吸収が良く肝臓に負担がかかりません。
材料(5人分) | 分量 |
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しじみ | 150g |
芽ひじき | 20g |
にんじん | 1/4本 |
椎茸 | 4枚 |
えのき | 1/2袋 |
油揚げ | 1枚 |
だし汁 | 300cc |
ごま | 適量 |
(A) 濃口醤油 | 小さじ1 |
(A) 薄口醤油 | 大さじ2 |
(A) みりん | 大さじ2 |
(A) 砂糖 | 小さじ1 |
(A) 酒 | 大さじ2 |
エネルギー(1人分):101kcal