冷え性におすすめのレシピ

冷え性におすすめのレシピ

冷え性ってどういうもの?

体温調節のバランスが乱れた状態で、手足やおなかなど、ある特定の部分にだけ、不快な冷たさを感じることをいいます。
「冷え」は強くなると感知能力の低下や麻痺などによってますます感じなくなり、ほてりや冷えのぼせという現象が起きるようになります。

どんな症状があるの?

頭痛・めまい・のぼせ・下腹部痛・不眠症・不感症などの神経症状、さらには下腹部の冷えによる便秘や下痢、食欲不振、月経が重い、月経不順などがみられます。

冷え性の症状

なにが原因なのかしら?

冷えの原因はさまざま。ここではタイプ別にみていきましょう。

自律神経失調タイプ

ストレスや緊張など、なんらかの原因で交感神経と副交感神経のバランスが崩れてしまって生じるタイプです。

健康管理士からのワンポイント
『自律神経ってどんなもの??』

呼吸や消化吸収、体温の調節など、自分の意思とは関係なく働く神経のことを「自律神経」といいます。
自律神経は交感神経、副交感神経の2つに分かれています。
交感神経は活動を、副交感神経は休息を、というように相反する働きを持っており、両方のバランスを取って体の機能を保っているのです。

ホルモンアンバランスタイプ

特に女性に多いタイプです。月経をコントロールする脳の視床下部からのホルモン分泌がアンバランスになると、同じく視床下部でコントロールされている自律神経にも影響を与えます。
更年期障害としての「冷えのぼせ」はこのタイプです。

熱産生量低下タイプ

ダイエットによる栄養不足、運動不足による基礎代謝量・筋肉量の減少、貧血などにより、本来体に備わっている熱をつくる力が低下しているタイプです。

ポンプ低下タイプ

心臓のポンプ作用や運動不足による筋肉量の減少により、末端の血管まで血液を送る力が低下しているタイプです。

皮膚センサー異常タイプ

エアコンのきいたところに長時間いたり、きつすぎる衣服・下着を着るなど、皮膚での温度感知がうまくいかなくなることで冷えてしまうタイプです。

病気によるもの

肝臓・心臓などの内臓疾患、自律神経失調症、膠原病などの疾患が原因のタイプ。
このタイプは病気そのものを治療しないと治りません。

どうしたら予防・対策ができるの?

冷え性は、自律神経の失調や運動不足、食の乱れなどが主な原因となります。
生活習慣の中で気をつければ予防することができます。

食事

体内で熱をつくるには、材料となる食べ物からの栄養が欠かせません。
3食きちんと取り、バランスに気をつけましょう。ビタミンEやB群、Cは冷え性解消に役立つ栄養素です。

冷え性に効く 栄養素
栄養素 作用 主な食材
ビタミンE 血行促進、体内ホルモンの分泌調節 アーモンド、イワシ、カボチャ、ゴマ
ビタミンB群 栄養素の代謝に必要 ウナギ、豚肉、青魚、大豆
ビタミンC 鉄吸収を高める、毛細血管の機能保持 ブロッコリー、ホウレンソウ、ジャガイモ

ビタミンEは血行を良くし、末端まで血液が届くようになるので、冷え性を解消するのに持ってこいの栄養素です。
また、ビタミンBは栄養素の代謝を高めるため、エネルギーを作り出しやすくなります。
ビタミンCは鉄の吸収を高めるので、貧血予防に、ひいては冷え性に効果的なのです。
また、東洋医学の考え方では食材には体を温める性質(温熱性)のもの、体を冷やす性質のもの(寒涼性)のものがあるとされています。冬が旬のもの、寒い地方で取れるものの多くは温熱性です。温熱性のものを積極的に取りましょう。

運動

運動をして筋肉量を増やすことは、熱を生み出す力を増やすとともに血行促進にもつながります。
有酸素運動やストレッチをすると効果的です。

入浴

まずは体を温めることが大切です。
シャワーだけではなく、38~40℃くらいの湯船にゆっくりつかり、体を芯から温めましょう。

おすすめ健康レシピ

おすすめレシピ1
かぼちゃとじゃこのみそ煮

かぼちゃとじゃこのみそ煮

カボチャには血行を良くするビタミンEが多く含まれ、サヤインゲンには代謝を高めるビタミンBや鉄の吸収を助けるC、食物繊維がバランスよく含まれています。
こうした冷え性を予防する栄養素がたっぷり入ったレシピで、体を内側から温めましょう。

管理栄養士・健康管理士からアドバイス

カボチャやサヤインゲンの旬は6~9月です。
アーモンドや種子類、カボチャに含まれるビタミンEは血行をよくし、ホルモンの生成や分泌にも役立つ栄養素です。
積極的に取り入れて、冷え性を改善しましょう♪

材料(2人分) 分量
カボチャ 200g
サヤインゲン 40g
チリメンジャコ 10g
4/5カップ
砂糖 小さじ1と1/3
みそ 小さじ1と1/3

作り方

  1. カボチャは一口大に切り、サヤインゲンはゆでて4cmに切ります
  2. 鍋に水、かぼちゃ、ちりめんじゃこを加えて煮ます。煮立ったら、砂糖、みそを加えさらに煮ます
  3. かぼちゃが柔らかくなったらさやいんげんを加えてひと煮立ちさせ、器に盛ります

おすすめレシピ2
からだポカポカ生姜スープ

からだポカポカ生姜スープ

冷え性の予防や改善に効果的な生姜を使ったレシピです。スープにすることで加熱され、ショウガオールが増えるため、より体の芯から温まることができます。お家にあるものでできる簡単レシピですのでぜひ試してみてください♪

管理栄養士・健康管理士からアドバイス

今回は「生姜」を使ったレシピです。生姜に含まれる「ジンゲロール」や「ショウガオール」などの辛味成分は、体を温める働きをもちます。ジンゲロールは、血行を促進させ、血液を手足などの末端まで行き渡らせることによって冷えた手足を温めます。そして、ショウガオールには、胃腸を刺激し胃腸の動きを活発にする作用があるため、それによって熱が作られ内部から体を温めることができます。ショウガオールは、加熱調理をすることで、ジンゲロールが変化し作られることがわかっています。

材料(1人分) 分量
生姜のすりおろし 大さじ1
1個
乾燥ワカメ 適量
煎りごま(白) 適量
400cc
鶏がらスープの素 小さじ2
少々
ごま油 少々

エネルギー(1人分):約65kcal

作り方

  1. 鍋にお湯を沸かします
  2. 乾燥ワカメ、溶き卵、生姜のすりおろし、煎りごまを入れます
  3. 鶏がらスープの素と塩で味を調えます
  4. 最後にごま油をお好みで加えたら完成です!

著者アイコン著者紹介

特定非営利活動法人 日本成人病予防協会
全国各地で様々な対象者の方向けの講演会を行ったり、執筆活動を行うなど精力的に活躍する当協会の健康管理士、管理栄養士が担当しております。
それぞれ得意の分野を活かし、今知りたい「食や健康」をお届け!
毎月の食Doのテーマや、食Do執筆の裏側を公開する「裏食Do!」(アメブロ)Instagramなどもぜひお楽しみに!!
監修:日本成人病予防協会 会長 医学博士 片野 善夫          

       
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