ビタミンは体に良い、健康に良いというイメージがありますが、「何がどう良いのかはよく分からない」、「あまり深く考えずに、何となくビタミン剤を飲んでいる」、そんな人がきっと多いのではないでしょうか?
今回は○×クイズを通じて、身近ですが意外と知らない驚きのビタミン・パワーに迫ってみましょう。
ビタミンは人や動物が生きていくうえで、微量ながら必須の栄養素です。しかも、人は原則的に自らの体内でビタミンをつくることができません。ですから、ビタミンは食べ物から摂取する必要があります。
参照:ビタミン
現代人の食生活は野菜不足になりがちなこともあり、野菜をしっかり食べる=健康というイメージがありますが、大切なのはバランスです。例えば、ビタミンB12のように野菜類より肉類に多く含まれるビタミンもあり、極端な菜食主義やヴィーガンの方などは、それらの不足に注意が必要です。サプリメントなどを上手に活用することもよいでしょう。
参照:ビタミンB12
「ビタミンは体に良いもの」という先入観から、多く取れば効果的だと考えがちですが、ビタミンにも必要量と目安量があります。水溶性ビタミンの場合は基準を超えて摂取しても、結局排泄されてしまいます。また、種類によっては体に害が及ぶ過剰症を引き起こすこともあります。
ビタミンは、全ての種類をバランス良く摂取することが望ましく、一緒に取ると相乗効果が期待できる組み合わせもあるのですが、限られた組み合わせにおいては、作用の低下を招くと指摘されているものがあります。
例えば、ビタミンEとB6やB12を一緒に取ると、Eの作用が低下します。
アルコールはビタミンの大敵です。飲むとそれが体内で代謝される時に大量のビタミンを消費したり、ビタミンの体内での活性化を阻害して働きを弱めてしまったりします。ビタミンをちゃんと取っているつもりでも、一緒にお酒を飲むことによって、結果的には十分な量を補給できていないということもあります。
性別によってビタミンの効き目に違いはありません。ただ、ビタミンの種類ごとに必要量には多少差があることを知っておくと良いでしょう。例えば、女性は月経の際に血液とともにビタミンB12等が失われるため、男性よりも意識的に補給したほうが良いでしょう。
よく「ビタミンCを肌に塗ると美肌にいい」といいますが、基本的に水溶性ビタミンは皮膚を通じて吸収されません。ビタミンB群やCは水溶性なので、天然のまま肌に塗っても効果はありません。ただし、ビタミン入りの塗り薬等は、吸収されやすい脂溶性に形を変えて配合されているので、その場合は効果があります。
ドラックストアやコンビニ等で市販されているビタミン剤も、受診して医師の処方に基づいてもらうビタミン剤も、性質に違いはありません。ただし、前者は「健康維持」、後者は「治療」という目的の明確な違いがあり、そのため成分の含有量も後者の方が多くなっており、目的に応じた使い分けが重要です。