ペットボトル症候群とは、ペットボトルなどに糖質が多く含まれる飲料を大量に飲み続けることで起こるさまざまな症状のことで、1992年に日本糖尿病学会で報告されました。
正式には「清涼飲料水ケトーシス」と呼ばれています。清涼飲料水ケトーシスは、少なくても1ヶ月以上、10%程度糖分を含む清涼飲料水を毎日1.5ℓ以上飲んで、急激に血糖値のあがるケトーシス(糖尿病の中でも血液中のケトン体が増えることで、血液が酸性になり体に不具合が生じます)になることです。
症状としては急性の糖尿病で、糖分の入った清涼飲料水、スポーツドリンクなどを長期間継続して飲み続けることによって、体内に「ケトン体」が過剰になり、さまざまな障害が起こります。
炭酸飲料水や、清涼飲料水はかなりの糖を含んでいます。一般的には、全体の約10%が糖であり、500mlのペットボトルでは、およそ50gの糖が含まれています。これはコーヒーや紅茶に入れる1本3g入りのスティックシュガーならおよそ17本分の砂糖が入っていることになります。
世界保健機関は、成人及び児童の糖類摂取量を1日25g程度に抑えるなら、健康効果は増大するとしていますが、ペットボトルを1本飲むだけで、すでに倍近くの摂取量になると考えられます。
先に述べたように、ペットボトル症候群は糖尿病と大きく関係しています。
本来、ケトーシスはインスリンが全く分泌されなくなる1型糖尿病で起こりやすく、インスリンが多少でも分泌されている2型糖尿病では起こりにくいと考えられていました。
ところが、2型糖尿病でケトーシス状態に陥る人が増えはじめるようになりました。
そこで、原因を調べたところ、清涼飲料水を大量に摂取しているという共通点が発見されたのです。
糖尿病やその予備軍の人の中には、「自分は糖尿病(あるいは予備軍)である」という認識がない方もいます。そのような状態で清涼飲料水を大量に飲むことで、ペットボトル症候群を発症してしまう人が増えたといわれています。
という、2つの悪循環が隠れているところにあります。
近年ではさまざまな清涼飲料水が発売されており、それらに含まれる糖の量はかなりのものであると考えられます。
特に冷たい飲み物は、甘さを感じづらくなることから、大量に糖が含まれていることが多いのです。
糖の摂取を少なくするためにも、普段から清涼飲料水をあまり飲まないように、お茶や水などを積極的に飲用するようにしましょう。どうしても炭酸飲料水などの刺激がほしい場合は、無糖の炭酸水にレモンを絞って入れるなど、爽快感を得る工夫をしてみるのも一つの手です。
また、甘い飲み物がほしい場合は清涼飲料水やスポーツドリンクなどは2~3倍に薄めて飲用することがすすめられています。ふだんからできる限り糖をとりすぎないよう意識することが大切です。
「十薬(じゅうやく)」という生薬名があるくらい健康効果の高いどくだみ茶。
どくだみ茶に含まれるクエルシトリンなどのポリフェノール類には抗糖化作用があります。糖化とは、体内でエネルギー源として代謝されなかった糖がタンパク質と結びつくことです。結びついた結果、糖化されたタンパク質(AGEs)が出来上がります。AGEs値が高いと、肌のたるみやシワなど見た目の老化を招くだけでなく、 動脈硬化や心筋梗塞など、致命的な病気の原因にも関与することがわかってきました。
どくだみ茶は、糖化を抑えてくれる働きがあるので、AGEsの蓄積を妨げるのに効果的です。
日本では糖類の摂取基準はありませんが、世界保健機関では糖の摂取量を、総カロリーの5%以下にするようすすめています。
均的な成人の1日の摂取カロリーは2,000キロカロリーといわれており、その5%ですので、およそ100キロカロリーとなります。このカロリーを糖換算すると25グラム程度になります。
材料(2人分) | 分量 |
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どくだみ茶葉 | 10g |
水 | 600㏄ |
バナナ | 30g |
1人あたり約16kcal