認知症におすすめのレシピ

認知症におすすめのレシピ

認知症ってどういうもの?

認知症とは、さまざまな原因で脳の神経細胞が壊れたり、働きが悪くなることにより、生後いったん正常に発達した知能が慢性的に減退・消失し、社会生活や日常生活に支障が出てくる状態をいいます。

認知症は記憶障害が著しいことが特徴ですが、加齢によって起こる脳の老化「もの忘れ」とは異なります。

認知症とは

どんな種類があるの?

認知症の主なものとして、以下の3つが挙げられます。

  • アルツハイマー型認知症
  • 脳血管性認知症
  • レビー小体型認知症

中でも、アルツハイマー型認知症は、 認知症の約6割を占め最も多くなっています。

また、アルツハイマー型認知症は女性に、脳血管性認知症は男性に多いとされています。
認知症の種類

健康管理士からのワンポイント
『「MCI:軽度認知症」とは?』

MCIとは、認知症予備軍であり、正常と認知症の中間の段階と考えられます。
全国で約400万人と推計されています。

どんな症状があるの?

-「三大認知症」の症状の比較-

アルツハイマー型認知症 脳血管性認知症 レビー小体型認知症
原因 アミロイドβと呼ばれるタンパク質が脳内に蓄積することで、脳の神経細胞が死滅していく 脳梗塞や脳内出血などが原因で、脳の血液循環が悪くなり、脳の一部の組織が壊死する レビー小体というタンパク質が脳内に蓄積することで、脳の神経細胞が死滅していく
症状 記憶障害、認知障害、徘徊、意欲低下、妄想など 記憶障害、認知障害、手足のしびれ・麻痺など 幻覚、妄想、うつ症状、認知障害など

三大認知症三大認知症

どうしたら予防できるの?

認知症の最大の危険因子は加齢です。厚生労働省によると、2012年では約4625人とされ、65歳以上の高齢者の約7人に1人と推計されています。

しかし、食事内容を見直し、運動習慣を取り入れることで脳の状態を良好に保つことや、

また、多くの人とコミュニケーションをとり、知的行動を意識した日々を過ごすことで、認知機能を維持することは可能です。認知症予防に以下の生活習慣を取り入れてみましょう!

認知症予防

  • 多くの人とコミュニケーションをとる
    地域の集まりに参加したり、趣味を作り多くの人と交流をもちましょう。
  • 知的な行動をする
    文章の読み書き、将棋やオセロなどのゲームをして脳を働かせましょう。
  • 運動習慣をつける
    週3日以上の有酸素運動をしましょう。
  • 十分な睡眠をとる
    よく眠り、朝起きたら太陽の光をしっかり浴びましょう。

食事内容を見直す

以下の栄養素をしっかりとりましょう。
アルツハイマー型認知症の予防には、抗酸化作用のある食品が有効だと言われています。

また、脳血管性認知症の予防には、血液をサラサラにするDHA・EPAを多く含む食品をとることが有効的です。

積極的に取りたい 栄養素
栄養素 作用 主な食材
DHA・EPA 血液凝固抑制 マグロ、アジ、ブリ、さば、サンマ、ニシン
葉酸 脳細胞の健康維持 レバー、うなぎ、ほうれん草、モロヘイヤ、ブロッコリー、たけのこ、納豆
ビタミンA
(β―カロテン)
抗酸化作用 レバー、うなぎ、人参、ほうれん草、小松菜、卵黄、いくら
ビタミンC 抗酸化作用 ブロッコリー、赤ピーマン、レモン、いちご、キウイフルーツ、アセロラ
ビタミンE 抗酸化作用 たらこ、いくら、うなぎ、うに、かぼちゃ、アーモンド、アボカド、モロヘイヤ
ポリフェノール 抗酸化作用 赤ワイン、ブルーベリー、緑茶、チョコレート、大豆、胡麻

おすすめ健康レシピ

おすすめレシピ1
ニシンとたけのこのうま煮

ニシンとたけのこのうま煮

今回はニシンと、これからの時期にとれるたけのこを使ったレシピを紹介します!

たけのこは、脳細胞の健康維持に働き、記憶力UPや認知症予防に効果的な葉酸を多く含みます。
春を感じる旬の食材満載のレシピです。ぜひ、作ってみて下さい♪

管理栄養士・健康管理士からエコアドバイス

ニシンの旬はは、3~6月です。

青魚であるニシンは、血液をサラサラにする作用のあるDHA、EPAを豊富に含みます。

鱗がしっかりと残り目が澄んでいて、体が銀色に輝き身に弾力のあるものを選ぶと良いでしょう。

材料(2人分) 分量
ニシン 2尾
たけのこ 中1本
だし(顆粒) 小さじ1
砂糖 小さじ2
醤油 大さじ3
料理酒 大さじ2

エネルギー(1人分):290kcal

作り方

  1. たけのこは茹でてアクを抜き、食べやすい大きさに切る。
  2. ニシンも同様、食べやすい大きさに切り、熱湯をかけ臭みをとっておく。
  3. 鍋にたけのこと、かぶる程度の水を入れ調味料を加え煮立たす。
  4. 煮立ってきたら、ニシンを入れて味を浸み込ませる。
  5. お皿に盛り付けて完成♪

おすすめレシピ2
サンマの梅煮

サンマの梅煮

サンマ・梅干し・しょうがを使った秋の味覚を味わう簡単レシピです!
今回はサンマを使用していますが、青魚であればサバやアジなどの別のお魚でも代用できます。
ぜひ試してみてください♪

管理栄養士・健康管理士からアドバイス

サンマなどの青魚には、オメガ3脂肪酸のDHAやEPAが多く含まれています。DHAは脳の構成成分であり、記憶力の向上や認知症予防、特にアルツハイマー病発症予防に有効であるという報告があります。
また、EPAは脳までは届きませんが、血管を拡張して血行を促進するので、生活習慣病の予防により、間接的に認知症予防に役立ちます。
また、梅干しや生姜を使うことで魚独特の臭みを消し、香りが良く味にアクセントを付けることができます。

材料(2人分) 分量
サンマ 2尾
しょうが 1かけ
梅干し 4個
砂糖 60g
みりん 100ml
100ml
醤油 100ml

エネルギー(1人分):約390kcal

作り方

  1. 下処理を終えたサンマを三等分に切り分けます。
  2. しょうがは皮つきのまま薄切りにします。
  3. フライパンに砂糖・みりん・酒・醤油を入れ、しょうがと潰した梅干しを加えます。
  4. フライパンを中火にかけ、煮汁を煮立たせ、さんまを加え、強火で2分ほど煮ます。
  5. 落としぶたをして、弱火で5分ほど煮た後、そのまま少し冷めるまで置きます。

著者アイコン著者紹介

特定非営利活動法人 日本成人病予防協会
全国各地で様々な対象者の方向けの講演会を行ったり、執筆活動を行うなど精力的に活躍する当協会の健康管理士、管理栄養士が担当しております。
それぞれ得意の分野を活かし、今知りたい「食や健康」をお届け!
毎月の食Doのテーマや、食Do執筆の裏側を公開する「裏食Do!」(アメブロ)Instagramなどもぜひお楽しみに!!
監修:日本成人病予防協会 会長 医学博士 片野 善夫          

       
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