マクロビオティックに挑戦してみよう!

マクロビオティックに挑戦してみよう!

マクロビオティックというとストイックなイメージを思い浮かべる方が多いかもしれません。
今回はマクロビオティックの基本の考え方を紹介します。

マクロビオティックとは、日本に古くから伝わる食養生、食育の祖とされる石塚左玄の考えを引き継ぎ、さらに東洋の古くからある考え方を加え、桜沢如一氏が世界に広めた食生活法です。「玄米菜食」という自然に則した食事療法の一種です。
マクロビオティックを行うことで、便通がよくなったり、冷え性の改善、血圧や血糖値の改善などが報告されています。

食事

ではマクロビオティックはどのように行うのでしょうか。
簡単にその内容をまとめたものが以下のようになります。

① 穀物菜食と自然食

玄米や雑穀、全粒粉といった精米、精白されていない穀物を主食とし、野菜、芋、豆、海藻類を中心とした食事。
食事全体の各比率は主食が5とすると、野菜や海草類などの副菜が3~4、魚介類などの動物性タンパク質は1が目安となります。

② 一物全体

食べ物には、不要なものはないという考え方。
精製されていない玄米や麦等の穀物や未精製の砂糖、塩、野菜の皮、アク等もできるだけ丸ごと使い、それぞれの命に感謝をしながらいただきます。

玉ねぎ じゃがいも

③ 身土不二

人は暮らしている土地の旬の食べ物が一番体に合っているという考え方。地産地消。

④ 食材の陰陽バランス

陰と陽とは古代中国の考え方でもともと天候と関係する言葉であり、陰は曇りや日影、陽は日差しや日向の意味として『詩経』などの古書に表れています。
この陰と陽の考え方が食物にも当てはめられ、陰性の食物は体を冷やす食べ物、陽性の食物は体を温める食べ物とされます。
陰と陽のバランスが保たれて自然の秩序が保たれるので、食事においてもそれぞれの性質の違いを考え、体に適したものを選ぶと良いです。

陰性 中庸 陽性
イーストパン タンポポ
生シイタケ カブ 自然薯
ナス イチゴ 肉類
トマト ほうじ茶 魚介類
ジャガイモ りんご 味噌
パイナップル 黒ゴマ 天然塩
はちみつ 小豆

上の表は食物の陰陽の例えです。
陰性食品の特徴は、暖かい土地、気候に育つものや軟らかくて大きいもの、体を冷やすものなどです。
反対に陽性食品の特徴は寒い土地、気候に育つものや水分が少ないもの、体を温めるものなどです。
ナスやトマトなど陰性の食品は、熱を加えることによって中庸の食物に変わります。
冷え性の方やダイエット中の方は身体を温める陽性食品を積極的に取り、体を冷やす陰性食品も熱を加えて食べるようにしてみてはいかがでしょうか。

かぼちゃ トマト バナナ 魚

⑤ 腹八分目

食物の消化・吸収を良くし、食べ過ぎを防止するためにもよく噛んで、ゆっくり食事を楽しむことが重要。

マクロビオティック

いきなり①~⑤全てを実践するのは難しいと思います。
まずは普段食べている白米を玄米に変えてみたり、調味料として塩麹を使用してみるなど、少しずつマクロビオティックを楽しんでみましょう。

著者アイコン著者紹介

特定非営利活動法人 日本成人病予防協会
全国各地で様々な対象者の方向けの講演会を行ったり、執筆活動を行うなど精力的に活躍する当協会の健康管理士、管理栄養士が担当しております。
それぞれ得意の分野を活かし、今知りたい「食や健康」をお届け!
毎月の食Doのテーマや、食Do執筆の裏側を公開する「裏食Do!」(アメブロ)Instagramなどもぜひお楽しみに!!
監修:日本成人病予防協会 会長 医学博士 片野 善夫          

       
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