夏のこの暑い時期には色鮮やかな野菜やフルーツが収穫の時期を迎えています。
そんな中、今、野菜やフルーツと並んで「SNS映えする」と若い世代を中心にピスタチオを使用したスイーツが話題を集めています。
その淡い緑色の色鮮やかさだけでなく、他のナッツにはない香ばしさや濃厚さもまた魅力といわれる「ピスタチオ」についてご紹介します♪
ピスタチオは、ウルシ科の高さ10mほどになる落葉高木から採れるナッツです。原産国は古代トルコやペルシャなど地中海沿岸の乾燥した地域で、現在では主にイランやアメリカで栽培されています。
ピスタチオの味は、他のナッツにない香ばしさと濃厚さが特徴です。ナッツの中でも、実が柔らかく、時にアボカドやバターのようなしっとりとした濃厚さも感じることができます。一説には、旧約聖書にでてくるシバの女王が好んで食べていたといわれるほど、昔からそのおいしさはお墨付きであり、栄養価が高いことから「ナッツの女王」と呼ばれることもあります。
そのまま食べるのはもちろん、サラダや肉料理に加えて食感を楽しんだり、アイスやケーキなどのスイーツにしてもぴったりなピスタチオですが、2019年後半、ビーガンなど完全菜食主義の方が摂取できる数少ない完全タンパク質の1つであることが発見されました。また、必須アミノ酸9種類が全て含まれているため、間食のみならず「食材の1つ」としての可能性が大いに見いだされるようになりました。
しかし、これまでも日本にあったナッツにも関わらず、なぜSNSやメディアなどで近年これだけ話題を集めているのでしょうか?その背景と影響についてご説明します。
2019年ごろから次に来るスイーツブームの新たな食材としてメディアがこぞって取り上げるようになりました。ひと昔前までは、殻付きのピスタチオが主流で、お酒のおつまみのイメージが強かったと思います。ところが、最近ではスイーツ業界や飲食業界でピスタチオを使ったお菓子が相次いで売り出されるなど、材料の殻なしのピスタチオの輸入が世界的にも増えています。
また、着色料を使わなくても表現できる色鮮やかな「ピスタチオグリーン」という色がSNSのファッション的要素やフォトジェニックな色合いが影響して、ハッシュタグ付きの投稿が多く見られるようになりました。
さらに、見た目の綺麗さだけでなく、健康意識の高まりによってピスタチオに含まれる豊富な栄養価にも魅力がギュッと詰まっているからだと考えられます。
ピスタチオに含まれる栄養素のそれぞれがいくつもの働きを持つため数えきれないほどの効果があります。その中でも注目したい5つの項目についてご紹介します。
ピスタチオには腸内環境の改善に効果的な水溶性と不溶性の食物繊維がバランスよく含まれています。善玉菌のエサとなる水溶性食物繊維と、他のナッツ類に比べ不溶性食物繊維が多く含まれています。
この不溶性食物繊維は、水に溶けにくい性質がありますが、繊維自体に水分を吸着し便の量を増やすことでしっかりと腸を刺激し便通を整える効果もあります。
ピスタチオには、抗酸化物質が豊富に含まれています。中でもアントシアニン、β-カロテンやルテインには、強い抗酸化作用があります。細胞の老化や生活習慣病の原因となる活性酸素から身体を守ってくれます。
年齢と共に、体内に備わる抗酸化力は低下するため、抗酸化物質を取り入れるようにしましょう♪
ビタミンB6は、タンパク質の吸収代謝を助けるため、肌や髪の毛を丈夫にする働きを持っています。また、β―カロテンには肌の乾燥予防やニキビの改善を助ける、免疫力を高める効果が認められています。
さらに、ルテインには高い抗酸化力があるため、紫外線予防効果もあるとされています。
ピスタチオにはカリウムが豊富に含まれています。カリウムは、体内の余分な塩分を排泄する働きがあるので、塩分の摂りすぎによるむくみ解消や滞った水分量を調整するため血圧を下げる効果が期待でき、見た目にもすっきりとしやすくなります。
ビタミンB群も含まれており、栄養素を燃やしてエネルギーに変えてくれる代謝促進の効果があります。ビタミンB1は糖質の代謝を助けます。ビタミンB2 、B6は食べ物を体のエネルギーにスムーズに変える助けをするため、疲労物質を溜めにくい疲れにくい身体の土台づくりになります。
玄米を精米することで出てくる米ぬかですが、一番栄養素が詰まっている部分であり「栄養素の宝庫」といえます。白米部分を取り除いた米ぬかは、エネルギー代謝に関わるビタミンB群や食物繊維、マグネシウム、米ぬか特有のポリフェノールであるγ-オリザノールなどが豊富に含まれます。
いくら健康や美容にとっても効果が高いものだ!といってもナッツ類は脂質も含むためカロリーはやや高めです。そのため、食べ過ぎは高カロリーとなってしまうので注意が必要です。
目安としては、1日に25g程度(約40~45粒)で、カロリーに換算すると約154Kcalなので、間食としては適正な量といえるでしょう。できれば、殻付きで渋皮ごと食べるのがおすすめです。
※効果を最大限に生かすためベストタイミングは、昼食または15時くらいまでに食前や食事中に摂るのが非常におすすめです!
見た目の可愛さだけでなく、ピスタチオの栄養価の高さもお分かりいただけたのではないでしょうか。
話題に飛びつくだけでなく、せっかくなら美容や健康習慣の1つとして継続的に取り入れてみてはいかがでしょうか?