自然な甘さで癒される『発酵あんこ』

自然な甘さで癒される『発酵あんこ』

ちょっと疲れたとき、癒されたいときに甘いものを食べるとほっとしますよね。ただ、食べたあとに罪悪感を感じてしまうこともあるかと思います。

そんな罪悪感を感じずに食べることのできる「発酵あんこ」についてご紹介します。

発酵あんこ

洋菓子よりも和菓子の方が健康的なのか?

日頃から健康を気遣っていたり、ダイエットや体づくりをしていると気になるのが糖質や脂質。お菓子を食べるなら「洋菓子より和菓子の方がよい!」などと聞いたことがあるかもしれません。

その理由として考えられるのは、洋菓子に比べ和菓子は脂質が少ないものが多い点です。また、和菓子の材料の小豆や芋、寒天には食物繊維が多く含まれているため、便秘解消や血糖値の急上昇を抑える効果が挙げられます。

とはいったものの、和菓子の多くはたくさんの砂糖が使用されているため摂りすぎてしまうと、血糖値が上がりやすく食後にだるさを感じやすくなってしまうので注意が必要です。

そんな和菓子のデメリットから体に優しい糖質に変えたものや素材にこだわったもの、砂糖を使わないものなどが次々と出てきています。ここでご紹介するのが今回のテーマの「発酵あんこ」です。

和菓子のデメリットは砂糖が多い

発酵あんことは?

発酵あんこ」とは、小豆と米麹のみを使って作る、砂糖を使わずにできる糖質オフのあんこのことです。小豆麹や小豆甘酒とよばれることもあります。

米麹の酵素のちからによって、小豆から甘さを引き出してくれるため、自然な甘みが特徴です。発酵食品であることや小豆が使われているため、腸活や美容にも嬉しい効果が期待できます♪

発酵あんこに含まれる栄養素と期待できる効果

発酵あんこの代表的な栄養素とその効果を紹介いたします。

小豆サポニン

利尿作用によるむくみ予防、また脂肪の代謝を促進することによる肥満予防の効果も期待できます。

ビタミンB1

小豆にはビタミンB1が豊富で糖質の代謝を促進し、疲労物質の排泄を促してくれることから疲労回復効果も期待できます。

ポリフェノール

抗酸化作用の高いポリフェノールが豊富なため、活性酸素の除去や肌や血管などの酸化を防いでくれます。

食物繊維

水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の両方が含まるため、血糖値の急上昇を抑えたり、血中コレステロールを低下させて動脈硬化を予防したり、腸の蠕動運動を刺激することにより便秘解消が期待できます。

亜鉛・鉄

小豆には亜鉛や鉄が含まれるため、冷えや貧血予防にも効果が期待できます。

それは、亜鉛は300種類以上の体内で起こる化学反応に関わり、赤血球の生成に関わっているためです。鉄は赤血球の成分であるヘモグロビンを作るために必要なミネラルです。

オリゴ糖

麹の酵素によって生み出されたオリゴ糖は善玉菌のエサとなるため、腸内環境を整えることにも繋がります。

発酵あんこ

発酵あんこのレシピ

材料(つくりやすい分量)
材料名 分量
小豆 200g
米麹 200g
600㏄(400㏄+200㏄)

※その他に用意するもの・・・鍋と炊飯器

発酵あんこの作り方

下処理
  1. 小豆をさっと洗いざるにあけ、鍋に移し小豆が浸る量の水を入れ、沸騰させ5分ほどゆで、ざるにあけます。
作り方
  1. 下処理の終わった小豆を鍋に戻し、400㏄の水を加え、指でつぶせる固さまで煮る。
  2. 煮あがったらさらに、200㏄の水を加え、少し冷まします。
  3. ②を炊飯ジャーに移し、米麹を加えて均一になるまでよく混ぜます。
  4. 炊飯器のふたを開けたまま、濡れふきんをかぶせ、保温で8時間ほど発酵させます。

 

同じ「あんこ」でも発酵させることで甘いものを食べることができるだけでなく、腸活ができたり体にとっても優しいなんて嬉しいですね。

「ほっこりとした甘さで感じる“幸せな時間”。」ほんのひと手間をかけて味わってみてはいかがでしょうか。

著者アイコン著者紹介

特定非営利活動法人 日本成人病予防協会
全国各地で様々な対象者の方向けの講演会を行ったり、執筆活動を行うなど精力的に活躍する当協会の健康管理士、管理栄養士が担当しております。
それぞれ得意の分野を活かし、今知りたい「食や健康」をお届け!
毎月の食Doのテーマや、食Do執筆の裏側を公開する「裏食Do!」(アメブロ)Instagramなどもぜひお楽しみに!!
監修:日本成人病予防協会 会長 医学博士 片野 善夫          

       
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