 
    近年、サプリメントやドリンク、化粧品などの原料として注目を集めているアスタキサンチン。
みなさんは、この名前を耳にしたことがありますか? 実は美容や健康にうれしい力を秘めているんです。
今回は、そんなアスタキサンチンの知られざる魅力をわかりやすくご紹介します。
アスタキサンチンは、自然界に存在する赤~橙色の色素成分で、特定の微生物や藻類(特にヘマトコッカス藻)が産生するものです。 この成分は「カロテノイド」と呼ばれる色素の仲間で、ニンジンのβ-カロテンやトマトのリコピンなどと同じグループに属します。なかでもアスタキサンチンは、非常に強力な抗酸化作用を持つことで知られています。
抗酸化作用とは、身体をサビつかせる「活性酸素」の働きを抑えることです。老化や生活習慣病の原因となる活性酸素が身体の組織を攻撃するのを防ぎます。
活性酸素は運動によっても発生し、筋肉細胞の膜を破壊します。アスタキサンチンの高い抗酸化作用により、活性酸素を除去し、筋肉疲労や損傷を軽減します。 日常的にアスタキサンチンを摂取し、筋肉に蓄えておきましょう。
紫外線などによる酸化を防ぐ強力な抗酸化作用を持ち、肌の老化予防に役立ちます。
シミやシワの原因となる光老化を抑え、コラーゲンやエラスチンの生成を助けて、肌のハリやキメを整えてくれます。また、肌の乾燥を防ぐ保湿効果もあり、バリア機能を守ることで水分量を維持し、みずみずしく若々しい肌を保つための心強い成分です。

目の奥まで届く数少ない成分で、眼精疲労の回復に効果があるとされています。血流を促して、目の筋肉の凝りをほぐし、網膜の酸化ダメージも防ぎます。特に、紫外線などによるストレスから網膜を守る抗酸化力が高く、ピント調節機能の改善や目の不快感の軽減が臨床試験でも確認されています。

脳は酸素消費量が多く、酸化ストレスを受けやすいため、アスタキサンチンの働きが記憶力や集中力の維持に役立ち、脳の老化や物忘れの抑制にも効果が期待されています。

高血糖マウスでの研究では、アスタキサンチンの摂取により血糖値の上昇が抑えられ、インスリンの効きも良くなることが確認されています。また、脂肪や血糖値を調節する「アディポネクチン」というホルモンの分泌を促す働きもあり、生活習慣病の予防に期待されています。
アスタキサンチンは人の体内では作ることができないため、毎日の食事から摂取する必要があります。
特に赤い色素を持つ海洋生物に多く含まれています。
<第1位> オキアミ(約20㎎)
<第2位> 紅鮭(約2.5㎎)
<第3位>   キンメダイ(約2.0㎎)
<第4位> イクラ(約0.8㎎)
<第5位> 銀鮭(約0.8㎎)
<第6位> 毛ガニ(約0.7㎎)
<第7位> 車エビ(約0.2㎎)
同じエビやサケの中でも、赤みの強いオキアミ・紅鮭は豊富に含まれています。


アスタキサンチンは、脂溶性の成分です。 つまり「油に溶けやすく、水には溶けにくい」という性質があり、油と一緒に摂ることで吸収率が高まります。 炒め物やオイルを使ったサラダなど、油を活かした調理が効果的です。

一時的な摂取ではなく、毎日の習慣として摂り入れることが大切です。 継続することで、目の健康や美容への働きが期待できます。
食事だけで十分な量を摂るのが難しい場合は、アスタキサンチン配合のサプリメントを併用するのもおすすめです。
目的に応じて、摂取量や製品を選ぶとより効果的です。

アスタキサンチンの一日あたりの摂取目安量は目的によって異なります。
一般的な安全範囲は4~12㎎/日とされており、摂り過ぎには注意しましょう。
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