「梅(うめ)」とは、日本をはじめとする東アジアに広く分布するバラ科サクラ属の落葉高木で、花を観賞する「花梅」と、実を収穫する「実梅」に大きく分けられます。果実である「梅の実」は、食用や薬用として古くから利用されてきました。
梅の旬は5月から8月頃とまさに今が旬です。
青くかたい青梅は梅酒やシロップに、黄色く熟した完熟梅は梅干しやジャムに使われます。梅雨のじめじめした時期にうれしい、さっぱりした果物です。
小さな果実に秘められた、ぎっしり詰まった栄養パワー。梅には、体にうれしい成分がたくさん詰まっています。
レモンやみかんなどの柑橘類や梅干し・梅肉エキスに多く含まれる酸味成分です。
クエン酸に次いで梅の代表的な酸味成分。クエン酸よりもまろやかで、さっぱりとした後味が特徴です。
植物がもつ苦味や渋味、色素のもとになる成分。特に梅干しには「梅リグナン」と呼ばれる抗酸化作用の強いポリフェノールが豊富で、青梅や梅の皮にも含まれます。
体にとって重要な脂溶性ビタミンの一つ。強い抗酸化力をもち、ビタミンCと一緒に摂ると抗酸化作用がUPします。完熟梅や干し梅、梅干しなどの加工品にも含まれています。
必須ミネラルは、体の成長や生命活動を維持する上で欠かすことができない栄養素。体内ではほとんど作ることができないため、食べ物などから定期的に摂取する必要があります。梅にはカリウムやマグネシウムなどのミネラルが含まれています。
量は多くありませんが、梅には食物繊維も含まれています。特に完熟梅や干し梅などは果肉が凝縮され、食物繊維が効率よく摂取できます。
シミ・シワ・生活習慣病など気になるこれらの原因のひとつが「活性酸素」だと言われています。
活性酸素はストレス、喫煙、飲酒、紫外線、加齢などによって体内に増加し、細胞を傷つけて老化などを引き起こす可能性があります。
これを防ぐのが「抗酸化作用」です。抗酸化作用とは、活性酸素の働きを抑えて体を酸化から守る働きのことです。梅にはこの抗酸化作用をもつビタミンEや、ポリフェノールの一種「梅リグナン」などが含まれており、細胞の酸化を防ぎ、老化予防や生活習慣病のリスク軽減に役立つとされています。
梅干しに含まれるクエン酸やポリフェノールには、食中毒の原因となる最近の増殖を抑える働きがあるとされています。夏場のお弁当は傷みやすいから梅干しを入れる習慣はこの知識を活かしたものです。
梅には唾液の分泌を促す働きがあります。この唾液や消化液の分泌により、食欲がわき、消化もスムーズになります。また、梅干しには植物性乳酸菌が含まれていて、腸内環境を整え、肥満や糖尿病予防、免疫力アップ、抗アレルギー効果など様々な効果が期待されています。食物繊維も含まれているため、便秘の予防・改善にも役立ちます。
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