【SDGsで注目】今話題の未来食「昆虫食」のあれこれ疑問を解決!

【SDGsで注目】今話題の未来食「昆虫食」のあれこれ疑問を解決!

巷で噂の昆虫食をみなさんは食べたことがありますか?昆虫食というと、近年新しく取り入れられるようになった食文化のような気がしますが、実は日本でも昔からイナゴや蜂の子などの昆虫を食べる文化は存在しました。

では、なぜ今昆虫食が未来食として話題になっているのでしょうか。それは、国際連合食糧農業機関(FAO)が、2013年に「食糧問題の解決策」のひとつとして、昆虫を食用としたり、家畜の飼料にしたりすることを推奨する報告書を公表したことがきっかけであると言われています。

FAOの報告書によると、昆虫が有望な食材になると判断した理由として、環境への影響や健康面で多くの利点があると考えられています。現在、世界的な人口増加や都市化にともない、動物性のタンパク質の需要が増加し、2030年には世界の人口は約90億人にも及ぶと予想されています。そして、その人口を支えるためには何億頭もの牛や豚などの家畜の飼育が必要となり、広大な敷地と大量の飼料、水が必要となることで、森林破壊や環境汚染につながる恐れもあります。こうした未来の環境と健康を守る対策として注目されたのが昆虫食なのです。

では、昆虫食とは実際どのような種類が食べられているのでしょうか。
また具体的な環境や健康面のメリットはどのようなものがあるのでしょうか。ここでは今話題の未来食である「昆虫食」のあれこれについてご紹介いたします!

昆虫食の素朴な疑問

昆虫食とは?

昆虫食とは、食用のコオロギやバッタ、ミールワームなどを原料につくられた、タンパク質やミネラルを豊富に含む栄養価の高い食品や、加熱調理をした昆虫そのものを指します。

短期間で生産でき、生産時の環境負荷が低いことから、人口増加による食糧危機を解決する食材として注目を集めています。虫の原型を留めたもののほかに、初心者の方も抵抗感なく食べられる、お菓子や飲料に加工した商品なども販売されています。

昆虫食の健康へのメリット~高タンパク&低脂質!~

昆虫食の健康へのメリットとは、「高タンパク・低脂質」であることが挙げられます。

私たち身体の形成には欠かせない栄養素であるタンパク質も、昆虫には豊富に含まれています。動物性タンパク質の代表である牛肉には、100g当たり19~26g、サバには100g当たり16~28gのタンパク質が含まれています。それに対して、昆虫食として食べられているコオロギには100g当たり8~25g、バッタには100g当たり35~48gのタンパク質が含まれています。このようにタンパク質の含有量から見ても牛や魚に引けを取らず、今後は代表的なタンパク源としても重要になると考えられます。

また、昆虫に含まれる脂質は低いだけでなく、血流改善やコレステロール値の低下を促す「オメガ3(n-3系)系脂肪酸」を含んでいるというメリットもあります。

このように昆虫食は、健康意識の高い方やダイエット中の人にとっても魅力的な食材といえるのではないでしょうか。

昆虫食の環境へのメリット~飼育交換率が高い!~

昆虫食の環境へのメリットとして、

  • CO2やメタンガスなど温室効果ガスの排出が少ない
  • 飼育交換率が高い
  • 限られたスペースで飼育できる
  • 可食部が多く廃棄率が少ない

など牛や豚などの飼育に比べて環境面での負荷が少ないことからSDGsにも関連性が高いといわれています。

 

飼育交換率とは・・・1kgの収穫を得るために何kgの飼料が必要になるのかを示す数値。
この数値が高いほど少ない飼料で飼育が可能

コオロギ 食育変換率 約50%

牛 食育変換率 約18%

 

コオロギと牛の飼育交換率を見ると、圧倒的にコオロギの方が高く、少ない飼料で飼育が可能であることが分かります。さらに、コオロギは飼料だけではなく飼育に必要な水の量も少なく、牛肉は1kg生産するために約20,000ℓの水を必要とするのに対し、コオロギは約8ℓの水で同量の収穫が可能です。これらのことから、昆虫の飼育は、牛などの家畜の飼育に比べて環境への負荷が低いといえます。

昆虫食は安全?危険はないの?

健康にも環境にも良い影響を与える昆虫食ですが、安全性や注意する点などはあるのでしょうか。ポイントは3つです!

➀必ず加熱!

昆虫は、食中毒をおこすような細菌を多くもっている可能性があるため、必ず茹でる・揚げるなどの調理で加熱して食べることが大切です。豚肉や鶏肉も生で食べないように、安全性が確保されていない限りは火を通すというのが基本です。

アレルギーに注意

昆虫はエビやカニのような甲殻類の生物と同じ成分を持つ種類があります。そのため、甲殻類アレルギーのある方は、アレルギー反応を起こすとアナフィラキシーが起こる場合もあるので注意が必要です。

必ず食用のものを!

意外に思われるかと思いますが、世の中で手に入る昆虫食の多くは山や草原に生息しているものではなく食用として養殖されたものなのです。今や食用の昆虫は、世界中で飼育されており、良質な餌と水で育てられた昆虫は安全性も栄養価も高く育つといわれています。

そのため、野生で何を食べたかわからない昆虫や不衛生な場所で育った昆虫は食用として出回ることはほとんどありません。みなさんも昆虫を食べるときは食用のものを購入しましょう!

どんな昆虫が食べられているの?

実際、どのような種類の昆虫がたべられているのでしょうか。FAOの調査によると、世界中で1900種以上の昆虫が食用として消費されており、中でも最も食用にされているのがコガネムシなどの甲虫類でその他に、イモムシやハチ、アリ、バッタ、イナゴ、コオロギなどが消費されていると言われています。

昆虫食

昆虫食の健康や環境へのメリット、その種類や安全性についてお届け致しました。いかがでしたか?昆虫食は見た目やイメージで敬遠されがちですが魅力がいっぱいの未来食です。皆さんも是非試してみてはいかがですか?

著者アイコン著者紹介

               
日本成人病予防協会 健康管理士スタッフ

特定非営利活動法人 日本成人病予防協会
全国各地で様々な対象者の方向けの講演会を行ったり、執筆活動を行うなど精力的に活躍する当協会の健康管理士、管理栄養士が担当しております。
それぞれ得意の分野を活かし、今知りたい「食や健康」をお届け!
毎月の食Doのテーマや、食Do執筆の裏側を公開する「裏食Do」(アメブロ)Instagramなどもぜひお楽しみに!!
監修:日本成人病予防協会 会長 医学博士 片野 善夫          

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