家庭で作る和食のコツ! 薬味 ~香り編~

家庭で作る和食のコツ! 薬味 ~香り編~

毎日の和食こそおいしくつくりたい!家庭で役立つ、ちょっとした和食調理のコツをシリーズでお伝えします!
第六弾は、「薬味 ~香り編~」です。

薬味・香り

みょうがは夏ものがおすすめ♪

みょうがは、日本を含む東アジアの温帯地域が原産といわれています。
通常食べられる部分は、地上に現れた先端部分で、内部には開花前の蕾が存在し、花(か)蕾(らい)とも呼ばれています。
夏ものは小さな蕾をつけたものが、秋ものは太く身が締まったものが出回ります。
そのため、夏ものは香りと味を活かした薬味に、秋ものは1個の姿をそのまま活かして、天ぷらや酢の物などが適しています。
みょうがの香気成分であるα-ピネンは、神経の興奮を鎮め、ストレスを緩和させたり、消化・食欲を促進させるといわれています。

みょうがの天ぷら

柑橘系は酸味が強いものを♪

ゆずは、中国が原産国で、朝鮮半島を経由して日本にもたらされました。
奈良時代にはすでに栽培され、今現存している柑橘類の中では最も歴史が古いといわれています。
ゆずには、ビタミンCが多く含まれ、特に果皮に含まれるビタミンCは、柑橘類の中でも群を抜いています。
ゆずを薬味として使うときは果皮を使うことが多く、果皮をおろして、貝類など刺身やイカの塩辛などに添えたり、和えたりします。
このように、ゆずが生ものの薬味としてよく使われるのは、ゆずの香気成分であるユズノンが、魚介類の生臭さを消し、その代わりにユズノンの爽やかな香りが残るためといわれています。
果皮の切片を吸い物に入れるという使い方もありますが、これは吸い物の温度でユズノンが揮発し、さらによい香りとして感じるといわれています。

三つ葉の根は熱湯でさっとゆでる

三つ葉は、セリ科の植物です。ほうれん草に匹敵するほどのβ-カロテンやビタミンCをはじめ、カリウム・カルシウム・鉄などのミネラルも多く含みます。
食欲増進や鎮静効果などがあり、二日酔い対策にもおすすめです。
三つ葉の根は、アクが強く組織が硬いので、熱湯でさっと茹でてから、浸し物や酢の物などに使うとよいでしょう。

三つ葉

のりは軽くあぶる

のりは海藻の加工品で、主にアサクサノリなどの紅藻類などが原料として使われています。
のりの主な香気成分は、ジメチルサルファイドというもので、海の香りに似ています。
この香気成分は、火であぶることで揮発して香りが増すといわれています。
また、火などで加熱されるとのりの細胞が壊れ、細胞内にあるうま味成分であるアミノ酸(グルタミン酸など)が出てきて、うま味が増します。

薬味で使われる香気成分の強い食品は、成分の性質によって生の方がよいもの、熱した方がよいものなどさまざまです。
香りが生かされる使い方を是非お試しください♪

のり

著者アイコン著者紹介

特定非営利活動法人 日本成人病予防協会
全国各地で様々な対象者の方向けの講演会を行ったり、執筆活動を行うなど精力的に活躍する当協会の健康管理士、管理栄養士が担当しております。
それぞれ得意の分野を活かし、今知りたい「食や健康」をお届け!
毎月の食Doのテーマや、食Do執筆の裏側を公開する「裏食Do!」(アメブロ)Instagramなどもぜひお楽しみに!!
監修:日本成人病予防協会 会長 医学博士 片野 善夫          

       
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