おでんと健康

おでんと健康

一品で、満足感のある「おでん」は、大人から子供まで、愛される料理の1つです。
特に寒い冬に、温かいおでんを食べると、心も体もホッとします。
今回は、この時期家庭でも、コンビニでも大人気のおでんの魅力をご紹介したいと思います。

おでん

おでんと栄養

「おでん」は煮込んでいるうちに、だしとおでん種の旨味が絡み合って、特有のおいしさになるので、種の種類は多い方が深みのある味になります。
おでん種の中でも、今注目されている栄養素を含んでいるのは、つみれです。
つみれに使われているイワシには、エイコサペンタエン酸(EPA)と、ドコサヘキサエン酸(DHA)が豊富に含まれています。

さらにイワシにはカルシウムと、カルシウムの吸収を助けるビタミンDが含まれています。
EPADHAは人間に必ず必要な必須脂肪酸のひとつです。体の中で勝手に作られることは無いので、食べものから取らなくてはいけません。
EPADHAは魚(特に青魚)に多く含まれているので、私たち日本人はほとんどのEPA ・DHAを、魚を食べることで摂取しています。

しかし、最近は食生活の欧米化で肉中心の食事に変わってしまったので、EPADHAを多く含む魚を食べる機会が減っています。
EPADHAは、中性脂肪を減らしたり、悪玉コレステロールを減らす、がんを防ぐなどの働きが期待されています。

また、生理痛の緩和にも良いと言われているので、女性は特に意識して摂取したい栄養素です。

つみれ

また、ちくわやさつま揚は、タンパク質を12%以上含んでおり、調理も簡単なので、手軽にを摂取できる食材です。

さつま揚げ

食物繊維の供給源としては、昆布・こんにゃくが挙げられます。昆布やこんにゃくは低カロリーで、満足感も得られる食材です。

便を柔らかくする水溶性食物繊維が含まれています。また、悪玉菌を減らして腸内環境を整える働きもあります。
食物繊維は、成人1日20g以上が摂取目標量ですが、不規則な食生活をしていると、なかなかとることができず、不足しがちな栄養素です。

また、食物繊維は、腸内を掃除してきれいにしてくれる働きもあるので、便秘でお悩みの方は野菜や昆布、こんにゃくなどで、しっかりと食物繊維を摂取するようにしましょう。

こんにゃく

おいしく作るコツ

おでんをおいしく作るポイントを紹介しましょう!

  • 下ごしらえを十分に・・・
    味のしみにくい大根やこんにゃくには隠し包丁を入れ、大根、こんにゃくは下煮します。練り物、油揚げは湯通しして、余分な油を落としておきます。
  • 煮えにくい、味のしみ込みにくい物から順番に鍋に入れます。
    ※時間に余裕のある時は、練り製品(さつま揚げ・はんぺん・すじ・つみれ)を入れる前までおでんを作ったら、いったん火を止めて冷ましましょう。
    召し上がる直前に再び温めなおして練り製品等を入れると、大根に味が染みて、いっそう美味しく出来上がります。
  • 材料を入れたら弱火で、温めるように・・・
    沸騰させると出汁が濁ります。
  • 練り製品を入れたら絶対にお鍋の蓋をしない・・・
    特に、はんぺんなどは膨張します。
  • 煮すぎは禁物、特に練り製品には気をつけて!

などです。

おでん

下ごしらえをしっかりと行うと、味もよく染みるので、煮すぎてしまったり、火の通りが不十分といった失敗を防ぐことができます。

最近はコンビニで売っているおでんも、大変人気です。手軽で、さまざまなおでん種を食べられるので、忙しい方にはピッタリです。
温かいおでんを食べて、寒い冬を元気に過ごしましょう!

著者アイコン著者紹介

特定非営利活動法人 日本成人病予防協会
全国各地で様々な対象者の方向けの講演会を行ったり、執筆活動を行うなど精力的に活躍する当協会の健康管理士、管理栄養士が担当しております。
それぞれ得意の分野を活かし、今知りたい「食や健康」をお届け!
毎月の食Doのテーマや、食Do執筆の裏側を公開する「裏食Do!」(アメブロ)Instagramなどもぜひお楽しみに!!
監修:日本成人病予防協会 会長 医学博士 片野 善夫          

       
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